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2014年3月1日土曜日

タワーマンション購入者の思わぬ誤算!!

市場をリードし続けた都心のタワーマンション

タワーマンションが長く分譲マンション市場をリードしてきた
分譲マンションの大量供給が始まって十数年。マーケット全体の好不調に構わず、常に高い成約率をキープしてきたのが都心のタワーマンションだ。文字通り市場を牽引してきた存在と言って良いだろう。

不動産購入の大きな決め手となる利便性、再開発に伴い景観を優雅に楽しめる高層階からの眺め、そして大型物件ならではの数々の共有施設などが顧客からの高い支持を得た。

晩婚化によるシングルやシニアカップルの増加も大きな需要群となった。住戸ユニットのバリエーションが幅広いタワーマンションは、多様な世帯を呼び込まなければならないが、世帯の少人数化という時代の流れも大きかった。

肝心の住み心地は想像以上? 想定外のデメリットは?

下層階もよく売れるタワーマンション。その注意点は?
ご存知の通り、分譲マンションは青田売りが主流。人気のマンションともなれば、早めの決断が必要だ。つまりタワー物件は、その肝心の眺めを見ることなくイメージだけで検討しなければならない。

また、タワーマンションは真実味のわからない様々な噂が飛び交った。子供の情操教育上好ましくないとか、出不精になるなどと業界の内外問わずネガティブな情報が絶えなかった。

しかしそんな噂をもろともせず、都心のタワーマンションに限っては「出せば売れる」状態が本当に長く続いたと思う。駅近や再開発エリア内にあることが多いことも関係しているのだろうが、何より実際の暮らしが快適であることがこの根強い人気を生んでいる証拠ではないだろうか。

とはいえ、不満が全くないわけではないはずだ。次のページでは、タワーマンションの予想外のデメリットを確認してみたい。

見事な眺望も、立たなければ目に入らない!?

開口部の大きさ、高さは買う前に要チェック
ここでは代表的な入居者の不満点を2つほど挙げてみよう。まず1点目は、眺望に魅かれて高層階を選んだのに、それが実現していないという不満。

これは、中層のマンションにありがちな隣の建物で眺めが邪魔されるというものではない。窓際やバルコニーからは確かにすばらしい眺めが見られるのだが、リビングに座った状態では空しか目に入らない、ということ。

確かに大半の人は、ゆっくりとしたい休日の昼間などはリビングのソファやダイニングチェアに腰かけていることが多いはず。肝心のその瞬間(つまり体勢で)見たいものが見えないというわけだ。

眺望を価値として購入するのであれば、どの位置から何が見えるかは自分でしっかりチェックしておきたいところ。よく広告で、上空から高層階住戸越しに眺望写真を合成させたパースを見かけるが、それは現実のアングルではない。イメージと実際の整理は冷静にしておきたい。

賃貸化のよる思わぬ影響

賃貸化の良し悪しは一概に言えるものではない。実際の居住者、経験者によく耳を傾けてみることが後悔しない秘訣
2点目の不満は賃貸化。分譲での人気が実証しているように、タワーマンションは資産性が高いと思って購入している人が多いようだ。

駅に近く、再開発ともなれば昨今の地価変動を見るにつけ、将来的な資産性に期待が膨らむ。住んでよし、貸してもよし、という考えから所有する傾向があるようだ。

ところが、実際に住んでいるオーナーから見れば、(物件にもよるが)賃貸化される住戸が予想以上に多いケースもあるらしく、そしてその比率の高いフロアの住戸は売買市場に出回る傾向が高くなり、金融市場の変動に強く影響を受けると思っているフシがあるようだ。

住宅というからには、その価値は住み心地で評価されたいもの。ある程度の経済事情に左右されることは避けられないが、それとは全く関係のないところで価値が変動するのはいかがなものか。

これまで賃貸や転売を一定期間禁止する条件で分譲されたマンションがあった。それほど数は多くない。今後は規制のある物件が逆に高い人気を博することが起こり得るかもしれない。

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